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ソウル競馬場の巻
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ソウル競馬場の巻
文/土屋右二氏
はじめての「ソウル競馬」体験記
 韓国に競馬場があることを知っている人は、案外少ないようだ。ソウルと済州島にあるという。かく言う私も友人に誘われるまで知らなかった。 ソウルでは毎週土曜日、日曜日に行われるそうだ。2001年10月、中年の男3人連れで初めてソウルで競馬をやった。
10月のソウルの空はあくまで青く澄み、絶好の競馬日和だった。
 ソウル競馬場は、ソウルの隣町・果川(カチョン)市にある。といっても、ソウルの中心街ミョンドン駅から地下鉄4号線で30分ほどの所だから近い。 下車駅は、「ソウルキョンマジャン(競馬場)駅」である。料金は明洞駅から700ウォン(70円)だった。
 電車がソウル競馬場駅に着くと、どっとたくさんの乗客が降りる。身なりは日本の競馬場で見かけるおじさん達と同じである(笑)。 家族連れや若いカップルもちらほら混じっている。駅の出口 あたりには、予想紙売りのブースもあるし、売り子も立っている。 人の流れのままに進むと、すぐに競馬場の入口だ。スピーカーから実況放送(あるいは予想屋の呼び込みだったかもしれない)が流れて、気分を盛り上げている。 ここには予想紙売り場のブース(あるいは予想屋のブースだったかもしれない)が十数軒並んでいる。われわれ3人とも韓国語がさっぱり分からないのだから、細かいところは勘弁して欲しい。

外国人専用無料観覧席がある!
 入場料1人800ウォン(約80円)を払って入場する。外国人専用の無料観覧席があるというので、警備員に(もちろん日本語で)聞くとビルの6階まで案内してくれた。 受付のきれいなお姉さんにパスポートを提示すると、きれいな日本語を話してくれひと安心。マークシート方式馬券の記入の仕方、施設の案内などを、いろいろ丁寧に教えてくれた。 馬券の種類は基本的に、単勝・複勝・連勝複式(*)である。馬券は100ウォン(約10円)から購入でき、1レースの賭金の上限は10万ウォン(約1万円)だそうだ。聞いた 話によると、以前八百長レースがあったらしく、それ以来上限が決められたとのことである。
 ここで外国人専用の観覧席を紹介しておこう。絨毯を敷き詰めたロビーに、大きな円テーブルがあって、座り心地のよい椅子が取り囲んでいる。 それらが6階の1フロアにずらっと並んでいる様は、国際空港のVIPラウンジに匹敵する。 壁面にオッズを表示する大型モニターが設置されているのが、やや競馬場らしい雰囲気だ。テーブル上には、マークシート方式の馬券購入券、飲食メニュー等がある。 飲食は、卓上のブザーを押すと従業員が注文を取りに来てくれる。ジュースやビールなどの飲み物から韓定食まで揃っているのには驚いた。 レース場に面してバルコニーがあり、レース全体が俯瞰できる。反対側の廊下には、外貨両替、馬券購入カウンター、飲食カウンターが並んでいる。

単勝式・・・普通1頭の優勝馬を的中させる。
複勝式・・・2頭を順序に関係なく、1,2着として当てればよい。
連勝複式・・・連勝式配当率が最も低い馬に少ない金額をつぎ込むと、優勝の確率が高く、選んだ馬が普通3着または2着以内で決勝戦を通過すれば、予想通りの配当率で支給される。
済州島からの実況中継では、「蒙古馬」が
 われわれ3人組のうち、Y氏は世界中の競馬場巡りを趣味にしている競馬歴ン十年の大ベテラン。今回の発案者もY氏である。 私とK氏はほぼ初心者。予想紙の◎○▲も日本と同じなどと、予想紙の読み方をY氏に教えてもらいながら、全12レースの第3レースから買い始めた。 面白かったのは何レース目かに、済州島のレースが挟まれていたことだ。済州島の実況中継がマルチビジョンに映し出された。 走っているのは小型の馬だった。私は、あれは蒙古馬ではないかと思った。なぜなら、司馬遼太郎の『耽羅紀行』に、元冦に際し済州島に蒙古馬が残されたという記述があったからだ。 その蒙古馬が、時空を超えて今走っているのだ!・・・私はそのことに感激した。
 さて戦果だが、私が10戦5勝、K氏が10戦1勝、Y氏が10戦0勝だった。大ベテランのY氏は、春になったら(!)ソウル競馬場で雪辱戦を考えているらしい。
 私の方は、済州島の漢孥山に「蒙古馬」を見に行きたいと思っている。

[「蒙古馬写真」月刊TODAY]
ソウル競馬場データ

競馬は年中、毎週土・日に行われ、1日に11〜13回ある。近くには、馬をテーマにした各種作品や馬具などの遺物が展示されている「馬事博物館」がある。
総合案内所(日本語可)
住所:京畿道果川市注岩洞685 TEL:02-509-1038

中央案内所(日本語可)
TEL:02-509-1740〜1743

初心者競馬案内所(日本語可)
TEL:02-509-1101〜1105
地下鉄:4号線競馬場駅下車
時間:11:00スタート〜17:00終了
ナイトレース(7・8月):13:00スタート〜21:20終了

馬事博物館
TEL:02-509-1283/5
観覧時間:9:00〜18:00/年中無休
[「競馬場写真」韓国観光公社]